Matsuo Ohno [ I Saw the Outer Limits ] 2CD

型番 EM1098CD
販売価格 3,080円(税280円)

SOLD OUT

※試聴クリップはページ下部にあります。


大野松雄『そこに宇宙の果てを見た』[EM1098CD]

日本電子音楽の世界遺産。音響デザイナー、大野松雄の、『鉄腕アトム/音の世界』と並ぶ代表作にして1stソロ・アルバム。

本作は大野が東宝レコードからの依頼で『惑星大戦争』のサントラを作っていた頃、ディレクターのひのきしんじ氏(四人囃子『一即触発』のプロデュースで知られる)の提案によって実現したもので、これが大野松雄にとって最初からソロ名義作品として構想・着手された初の録音となる(しかしその後40年間ソロ作品は出なかったわけだが)。

『そこに宇宙の果てを見た』(1978)の構想は、<宇宙少年>だった大野氏の飽くなき宇宙(=生命)への興味とイメージを、最新の宇宙理論を取り込み音盤化するというもの。ゼロからの出発だった鉄腕アトムの音制作から10数年を経て電子機材は格段の進歩を遂げていた70年代半ば、『そこに宇宙の〜』は、当時の最新シンセサイザーを何台も投入した上で、大野氏の真骨頂である神業のようなアナログテープ編集をもって仕上げられ、技術面においても当時の勢いにおいても、円熟の時期にあった大野松雄の音響仕事の集大成となった。

同時代には電子音響そのものを前面に出した作品が多数発表されたが、それらはリズムも旋律も従来の音楽からの転用で成立したものがほとんど。しかし、大野松雄は自ら湧き出るイメージと想像力を五線譜を介せず直に音に定着させ作品にしていった点で前例がなく、他作品との類比は不可能。そのオリジナル性は一聴しても感覚的に理解出来るが、どういうわけか聴き込むごとに新鮮さと驚きを増す。

本作は抽象的な電子音響の詩であり、アシッド・トリップしているのではないかと思わせる(実際に疑る人もいた)感性をもちつつ、精神の深層に沈み込む作用、チルアウト成分と爆音ノイズの凶暴さをも併せもつ。電子音楽や音響といった既成のジャンル区分だけでなく、作者・作品といった通常の創作区分からもフリーになった、実にユニークな作品だ。海外でもプログレ/アシッドサイケ/電子音楽の幻の名盤として知られる。

今回は、作者の意図であった過激な位相・逆位相の動きに一切修正を加えずオリジナルマスター版のままを再現。異様なサラウンド効果を体感出来る。曲間もオリジナル・マスター通り途切れの無しを採用。そして当時の作業工程で混入し長年の懸念であったハム・ノイズ除去に成功し、より音が前に出てクリアに力強くなった。ジャケットは要望の高かった発表当時のオリジナル図版である。

*怪盤『鳥獣戯楽』をボーナス・ディスク(8cm CD)封入。オリジナルを再現した3面見開きジャケット付き。
*20頁ブックレット封入。
*日本語/英語両掲載。

TRACKS:
1. Part-0 はじまりの宇宙 (3:15)
2. Part-1 太陽系・惑星間空間 (5:56)
3. Part-2 銀河系・恒星間空間 (6:10)
4. Part-3 銀河系の外・宇宙間空間 (4:59)
5. Part-4 脈動する宇宙 (6:23)
6. Part-5 N次元の宇宙 (6:00)
7. Part-6 まんだらの宇宙 (6:13)
8. Part-∞ 宇宙地平の外 (3:22)

BONUS DISC
『鳥獣戯楽』
1. 世界の国からこんにちは
2. さくら さくら
世界民謡メドレー
3. フニクリ・フニクラ(イタリア)
4. ボルガの舟歌(ロシア)
5. 愛しのクレメンタイン(アメリカ)
6. 八木節(日本)



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