くまちゃんシール インタビュー
(媒体名あいうえお順)
■AVE
「持てない恩は持たなくていい」(取材・文:松永良平)
https://ave-cornerprinting.com/kumachan-seal-06222023/
■AVYSS
「一生好き、と思ったことを忘れたくない」(取材・文:中村悠介)
https://avyss-magazine.com/2023/06/19/44251/
■TURN TOKYO
「どうでもいいことを一生覚えていよう」(取材・文:高久大輝)
http://turntokyo.com/features/kumachan-seal-interview/
くまちゃんシール『くまちゃんシール』[EM1206LP、2023年] 12インチLP
「夢見るニューエイジ、空中遊泳のポップ」 —中村悠介
「さいりちゃんが作る/関わる音楽に一貫する、コード感や選ばれる音色のセンス、独特の危ういピッチ感を携えたボーカル、それは一見(一聴)浮遊感やアンニュイな印象を与えるものだったりするのですが、その奥にある胆力の強さが魅力的なんですよね(そこに惹かれてneco 眠るに加入してもらいました!)。それが最上に結実した大傑作!」 —森(neco 眠る/こんがりおんがく)
おじまさいりのソロプロジェクト《くまちゃんシール》のアルバム完成。透き通ったヴォイスが浮遊してぐるぐる回る無重力サウンドワールド、その真の魅力は奥に宿る胆力の強さ。Le MakeupとTakaoの全面サポートのもと、代表作ができました!
おじまさいりはCASIOトルコ温泉、neco眠る、Emerald Four等々のインディーバンドで活動してきたヴォーカリスト/キーボーディスト/ソングライターで、2013年にソロ活動を始め、2017年に《Hoge Tapes》でカセットデビュー。この『くまちゃんシール』は、彼女にとって初のCD/LPアルバムであり、全曲おじまが作曲・プロデュースし、Le MakeupとTakaoのサポートを得て作り込んだ楽曲群は大きな発展と飛躍を遂げている。
おじまの個性であるDIYな音を軸に、Le Makeupのヴィヴィッドでカラフルなギターとサウンドメイク、Takaoのアンビエントポップシンセとキーボードが刺繍され、素地のロウファイさと精妙なハイファイさが躍動的に重なった音の層を堪能できる。全11曲中10曲でLe Makeupがミキシングを行い、「CHINA珊都異知」はTakaoが担当。おじまの音楽的アイデンティティの中心は透明感のある声で、インスト曲「カヌーで火を焚く」を除くすべての曲でそのヴォイスが使われているが、歌詞のある曲は半分のみ。アルバム全体で彼女のワードレス・ヴォイスがメロディやテクスチャーの要素として使われている。
『くまちゃんシール』はテクノやアンビエントやニューエイジ・リバイバルのフィルターを通したベッドルーム・ポップと呼べるかもしれないが、終盤に収録された四つ打ちリズムに歪んだ音が被さったお宅ディスコ「羹(あつもの)」、英のブレンダ・レイを少し思わせるドゥーワップ風味の似非レゲエ「TINYCELL」という2曲に、お約束を逸脱してしまうおじまの世界観が披露されている。
装丁デザインはMaterial(Mdmg a org.)が担当。
作品仕様:
+ A式ジャケット、 歌詞カード封入
+ D&Mでマスタリングとカッティング
TRACKS:
Side A
1. 食む (2:40)
2. 狼の庭 (3:08)
3. ラドナミン (5:17)
4. ペディキュア (3:00)
5. CHINA珊都異知 (3:17)
Side B
1. 晩夏 (4:23)
2. 芦毛の馬 (3:42)
3. 生牡蠣 (4:33)
4. カヌーで火を焚く (2:09)
5. 羹 (2:57)
6. TINYCELL (2:00)