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豊田道倫(とよた みちのり)『ピアスとギター』[Japan: 25時 25-018, 2024年] CD
エム・レコードに豊田道倫作品が祝・初入荷!
その発端は、メイプルフィッシュのプロジェクトチームで、メイプルフィッシュを聴いて豊田道倫や戸張大輔といったSSW世界のこれまで気付いていなかった魅力(聴取のキモの部分)を見つけることができたという会話。その会話の矢先に届いたのがこの『ピアスとギター』でしかもエム好みの内容であり即仕入れ決定。装丁デザインも非常にカッコいい!◎
『ピアスとギター』は2024年の6月から7月初頭にかけ、一日一曲制作しYouTubeに夜にアップし、朝には消すという行為を32日間記録し、そのアップロード順のままCDに収めたもの。当人はミックステープのようになったと説明するが、これと同じ事をそれなりの手順・手続きをふんでやれば実験音楽/シリアスミュージックの領域となる。本作で豊田は一日一曲作りYouTubeにアップという規則的・機械的な手順を自らに課すが、肝心の曲作りはそれと真逆の恣意的な次元に頼ることになり、しかも解説にもあるように、何かが降りてくるという意思を超越した憑依体験にまで拡張する。いきおい作品のバリエーションはチープで原始的な地点で非常に豊富であるがそこは表面上の話、もうひとつの聞き方は「今、豊田に降りてる」というオカルト的瞬間を感じることにある(かもしれない)。
作品仕様
+ 帯、ライナー付き、歌詞掲載
+ 解説:豊田道倫